JTAG-ICEとは?
JTAG-ICE (In-Circuit Emulator)とJTAGテスト関係について説明します。
JTAG-ICEが誕生した背景
SoC (System on Chip)に内蔵されたプロセッサは交換ができないため、従来使われていたフルICEは利用できません。そこで、プロセッサに、ICEの機能の一部内蔵し、「JTAG」という規格を利用して、 内蔵ICE機能を利用してデバッグを行うJTAG-ICEとも呼ばれるデバッグアダプタが一般的になりました。


デバッグアダプタは、SoCやマイコンのデバッグの用途向けに作られているため、基板の実装検査には利用できませんが、本来のJTAGは、バウンダリスキャンテスト呼ばれる基板の実装検査を目的とした規格となっています。
JTAG バウンダリスキャンテストについて
無料セミナー
JTAG技術レポート
お問合せ先
JTAG-ICEとJTAGテストの関係
JTAG-ICEで活用されている、「JTAG」とは、5本の信号線を利用してデバッグのパケージの影響を受ける事無く、 基板全体の配線を検査するために誕生したJTAGテストの規格を利用しています。
つまり、JTAG-ICEでデバッグできるプロセッサが内蔵された殆どのデバイスでは、BGAパッケージやCSPパッケージであっても、JTAG Technologies社のテストツールを利用してハードウェアに対して、簡単にボードの実装検査ができます。
JTAGテストに対応したデバイスについて

JTAGテストに必要なBSDLファイル提供されるデバイスはJTAGテストに対応したデバイスです。
沢山のデバイスが、JTAGテストにも対応しています。
これらの他にも様々なデバイスをテストした実績がございますが、お客様との機密保持により、 掲載できる一部のデバイスだけを紹介させて頂きます。
- (株)東芝 セミコンダクター&ストレージ社 TX03
- フリースケール社 i.MX51
詳細につきましては事例紹介のコーナーをご参照ください
JTAGテストを行った実績のある基板 お客様の導入事例 JTAG技術レポート 無料セミナー お問合せ先注:JTAGのコネクタについて
必ずJTAG-ICEやテストツールをコネクタに挿す前に、お使いになるツールのデーターシートと、接続先の基板の仕様を確認してください。
JTAG-ICEを接続するコネクタの形状や信号線の割り当ては、JTAGの規格では定められていません。
JTAGテストに対応した基板を設計される前には弊社にご相談ください。
※JTAG-ICEでは、デバッグ対象の基板をコントロールするために、JTAGの5本の信号の他に、システム全体にリセットを入れる信号なども追加されいています。
注:フルICEについて
フルICEは、実際プロセッサの代わりに、実装するデバッグ機能を内蔵し、 デバッグ用の信号線が繋がれた装置です。
弊社でも昔はアジレント社(その当時はHewlett-Packard社)のHP6400ワークステーションとセットで扱う、各デバイスに合わせたフルICEの開発と販売を行っていました。
現在では、プロセッサの動作周波数が非常に高く、端子の数も多く、また、SoCには、適用できないため、 現在ではJTAG-ICEのように、デバイス自身に、ICEの機能の一部を内蔵させる方式が一般的です。